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Inc : HipChatやFlowDockと組み合わせて使うシンプルな情報共有サービス

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Incは、co-meetingとHipChatを連携するきっかけを与えてくれたサービスで、GoodPatchさんのブログ「MEMOPATCH」の紹介記事 で知りました。このIncの開発元のKippt Incは、社名を冠したソーシャルブックマークサービス「Kippt」を展開している企業で、このIncはKipptの社内利用版、つまり社内ソーシャルブックマークサービスです。

ストック情報に特化したレイアウト

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画面のレイアウトは、facebookのようなコンテンツが一体化したニュースフィードではなく、Evernoteのように(タイトル)リストとコンテンツが分離した、情報のストックを意識した構成になっています。リストは組織内で作成された任意のグループごとに管理され、個人ごとのブックマークの管理や個人間でフォローする機能はありません。

リンク/テキスト/ファイルを共有、Chrome拡張機能やアプリも提供

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共有できる情報はリンクとテキスト(Markdownが使えます)、そしてファイル(DropboxやGoogleドライブと連携可)です。Chrome拡張機能Bookmarklet、Macアプリ等も提供されているため、共有や参照にストレスは感じないですね。

提供機能の範囲に感じる潔さ:会話とフロー情報はチャットツールにおまかせ

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上に書いたように、Incはストック情報に寄ったサービスです。共有されたコンテンツに関するディスカッションは推奨されていますが、ユーザー同士のコミュニケーションを行う機能はありません。そのためか、ユーザー同士のコミュニケーション用の他社ツール(FlowdockとHipChat)との連携機能を提供しています。

FlowdockやHipChatのようなチャットツールを利用していると、facebook上でのシェアのような、情報共有に優れた「場所」が欲しくなってきます。その際に、Yammer等の社内SNSの導入を検討するのも一つの道ですが、チャット機能を持っていることも多いため、チャットツールと機能的な競合が発生してしまいます。その点、Incは情報共有に特化したサービスですので、既存のチャットサービスと併用できるのは魅力的です。

終わりに

Inc自体がどこまで伸び、いつまで存続するのかはまだ分かりませんが、企業向けのソーシャルブックマークに特化したサービスは珍しく、Kipptも並行して提供していることを考えても、今後のブラッシュアップも期待できます。

その一方で、こうした用途特化型のサービスの導入は社内サービス増殖を生み、混乱を呼ぶ可能性も否定できません。ただ、自社に現在導入されているツールとの棲み分けや相乗効果が生まれのであれば、こうしたサービスは強力な道具になると思います。弊社が提供しているco-meetingもどちらかと言えば用途特化型のサービスですから、Incの今後には注目したいところです。

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(現在はサービス終了)