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SalesforceIQ for Sales Cloudは、とりあえず日本からでも試せるようです

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SalesforceIQが発表されましたね。RelateIQがSalesforceに買収されたのが2014年7月ですので、1年ちょっと経っての発表と言うところです。発表されたタイミングでRelateIQのページに行ってみたら既にSalesforceIQに名前が変わっていました。

japan.zdnet.com

この記事に下記のような記載があったのがちょっと気になりました。

「SalesforceIQ for Sales Cloud」は、現在ベータ版であり、すべての英語版Sales Cloudユーザーが無料で利用できる。価格、他言語への対応、一般提供の開始時期などの情報は、2016年前半に発表される予定だ。

セールスフォース、データサイエンスを活用した新サービス「SalesforceIQ」を発表

「英語版のSales Cloudユーザーが無料で利用できる」とあるわけですね。で、日本の環境で試すことはできないのだろうかと調べてみたところ、どうやら試せるようです。ただし、現状、日本語環境では動かない機能もあるため、基本自己責任ですね。本番環境で試すのは避けた方が良いかとは思います

SalesforceIQのアプリをインストールする

SalesforceIQ for Sales Cloudのページに行くと、アイキャッチ画像の下に「SalesforceIQ for Sales Cloud (Beta). Get the app.」とあります。

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現状、Chrome ExtensionとiOS、Androidアプリが提供されていて、これはRelateIQの頃から提供されていたアプリそのものではありますが、SalesforceIQ for Sales Cloudのベータ版も兼ねているようです。

とりあえず、Chrome Extensionをインストールしてみます。

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Chrome Webストアの画面が表示されるため、右上の「+ADD TO CHROME」ボタンを押すとインストールすることが可能です。

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インストールを行ってからGmailを起動すると、右側にSalesforceIQが表示されます。ここで、既に以前にRelateIQもしくはSalesforceIQ for Small Businessのアカウントを作成していれば「Sign in」を作成していなければ「Or Create an Account」をクリックします。

後者を選んだ場合は、Googleアカウントとの連携を行った後にSalesforceIQ for Small Businessのトライアル登録に進むわけですが、私は事前にトライアル登録をしていたため、サインインを行います。

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SalesforceIQ for Small Businessのアカウントを作成もしくはサインインしたあと、Salesforceのアカウントとの接続を行います。本番かSandboxを選んで接続するわけですが、画面に沿って操作すれば接続できるのではないかと思います。

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接続が終わったら、利用するアカウントを接続したSalesforceアカウントに切り替えておくと、for Salesforceの機能が有効になります。これで、とりあえず設定は終了です。

Chrome Extension以外にもiOSとAndroidアプリがあり、iOSアプリについては試し増したが、同じような手順でとりあえず試せそうです。

ちなみに、SalesforceIQ自体の14日間のトライアルが終了していても、とりあえずSales Cloudとの連携機能についてはどのアプリでも使えそうです。SalesforceIQの目玉である機械学習が絡んだ機能も有効なままであるかどうかはわかりませんが、冒頭にあるように「英語版のSales Cloudユーザーが無料で利用できる」とあるので、機能するのかもしれません。

SalesforceIQのアプリは生産性向上のためのツールとしてもとても便利

SalesforceIQはその新規性から機械学習が絡んだ要素ばかりがクローズアップされていますが、メールや電話による日常の営業活動の生産性向上ツールとしてもとても便利です。まあそもそも機械学習は一定期間利用して初めて効果が出るものなので、14日間トライアルした程度だと、その効果や価値はまるで伝わってきません。

SalesforceIQは、機械学習を活かすために必要なデータ(メールや電話、その他のチャネルのアクションログ)を日常の業務を普通にこなすだけで自然と収集するための工夫が凝らしてあります。だからすごく便利にできている。

いくつか紹介しておきます。

メールトラッキング

Chrome Extensionをインストールした状態でメールのやり取りをするだけで、送り先の開封状況を通知してくれます。

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 相手が開くとポップアップで通知されます。

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フォローアップタスクの登録

明日またフォローとか、来週フォローと言ったタスクを登録できます。メール送信時に「1週間メールが開封されなかったらフォローする」等の設定もできるので非常に便利です。

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Sale Cloudとの連携

Gmail上で開いたメールのアドレスからSalesforceのリードや取引先責任者に登録できる

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メールのログをSalesforceの活動記録に保存できる。複数のレコードに登録できるのが便利です。

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 と、自然とSalesforceIQアプリを使いたくなるような機能がたくさんあるため、トライアルを行うと、SalesforceIQが持つ基本的な機能を使っているだけでお金を払っても良いかと考えてしまう出来だと思います。

今回はiOSアプリについてはご紹介しませんが、iOSアプリもメールアプリとして十分使痛くなる出来なので試してみて下さい。

日本語で動かない機能

現状、英語版のSales Cloudのみの対応となっている背景には、SalesforceIQにとって重要な機能が日本語環境では動かないからだろうと思います。その一つはおそらく機械学習関連の機能で、上記の便利機能によって蓄積されたアクティビティログの分析が十分に働かないだろうことで、それが解決しなければ日本語版の正式リリースはないのではないかと思います。

また、上記のような便利機能でも動かないものがいくつかあります。

送信メールのスケジューリング

メールの返信やフォローアップメールなどをメールを受信して直後の熱の冷めないうちに作成できたら便利ですよね。SalesforceIQにはその機能があります。

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とても便利な機能なのですが、送信メールが文字化けしてしまいます。

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企業情報データベースを利用した企業検索

リード登録時にデータベースを参照して会社情報を引っ張ってきてくれるのですが、現状国内の情報はあまり登録されていないため機能しません。それほど気にならないのですが、この機能もウリの1つだったような気がしますので、正式提供となると難しいのでしょう。

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 と言うわけで、日本語版の提供までにはそれなりに時間がかかるとは思いますが、SalesforceIQの魅力を体感するには十分だと思いますので、興味があればシルバ―ウィークにも入るので、試してみると面白いかもしれません。

ただし、機能が限られた中でも本気で使いたいと思っても、for Salesforceの機能はともかく、SalesforceIQ for Small Businessは日本からでも有償登録自体できないため、ちゃんとは使えません。SalesforceIQ for Small Businessのトライアルについても所属する国を日本を選択すると、サポート対象外となるため、今回、動作確認のために住所は正しく入力し、所属する国をUSを選択してサインアップしましたが、まあ、動作確認のためですね。

とは言え、非常に魅力的な機能が多いのは事実なので、早いところ本気で使える環境が日本に対しても提供されることを願っています。面白いサービスです。

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www.salesforce.com

www.salesforceiq.com