昨年公開された際にSlackのApp Directoryを見ていたら、なかなか面白いサービスがありました。異なるチャットアプリのチャットルームを同期するSameroomというサービスです。
国内でもエンジニアチーム内ではかなりSlackが使われ始めていると思いますが、非エンジニアの社員まで含めてSlackを全社で使っている会社は稀だと思います。また、エンジニアチームでもHipChat等の他のチャットアプリを使っていることも多いでしょう。
そういった状況下で、異なるチャットツールを使う人が集まってプロジェクトチームを立ち上げる際には、いずれかのチャットアプリにチャットルームを作成し、場合によってはアカウントも追加して運用することになると思います。
普段使い慣れたチャットアプリを使えなくなる側は結構ストレスですよね。操作性はもちろんですが、日常的に使うアプリとは別にあるプロジェクトに限ってだけ別のアプリを立ち上げなければいけない。それ自体面倒ですし、利用する頻度が低いと投稿に気づきにくい。
これが、Sameroomを使うと解決します。
連携はウィザード形式で簡単に設定できます。登録したチャットアプリのアカウントから利用できるチャットルームをSide A、Side Bの順で選択するだけです。
作成した連携(Tube)の管理画面。「Who Pays」と、誰がSameroomの支払いを行うのか選べるのも、気が利いていて素晴らしい。企業間で利用する際の手間の一つがなくなります。
例えば、Slackを利用しているA社とHipChatを使っているB社でプロジェクトを立ち上げた場合。それぞれでコミュニケーション用のチャットルームを作っておいて、Sameroomで連携してあげれば、A社はSlackを、B社はHipChatをそのまま使ってコミュニケーションが取れるようになります。
連携イメージ。左がSlackで右がHipChatです。
これはSlackとChatterグループを連携した場合。Chatterのコメントは連携されないようです。
各チャットアプリの独自機能は使えないため、Sameroomを使うことで生まれる制約もあります。逆に、あるチャットアプリの独自機能を利用して得たメッセージを他のチャットアプリに送ることもできます。
例えば、Salesforceと連携できるということは、Salesforce内で特定のChatterグループに通知できるすべての情報を他のチャットアプリに通知できることを意味するわけです。これはなかなかすごいですね。
というわけで、用途が合うと非常に強力なサービスです。価格は月9ドルから。
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